商略AI

GA4や広告をツールに連携すると何が渡るのか、図で解説

プロダクト7分

マーケティングのツールを試そうとすると、たいてい最初に「Googleアカウントで連携」「Facebookで連携」のボタンが出てきます。

押すと何が相手に渡るのか、分からないまま押している人は多いと思います。 広告アカウントには予算が入っていますし、GA4には売上に近い数字が入っています。ためらうのは自然です。

この記事では、連携ボタンの裏側で起きていることを図にして、同意画面のどこを読めば「読むだけなのか、変更もできるのか」が分かるかを説明します。どのツールに連携するときにも使えます。

後半では、マーケティング支援SaaS「商略AI」( https://shoryaku.net ) の連携が、どこから何を読み、何を書き込みうるのかを同じ図の形で出します。

連携ボタンの裏側で起きていること

GoogleやMetaの連携は、ほぼすべて OAuth(オーオース) という仕組みで動いています。流れはこうです。

あなた
  │ ① ツールで「連携する」を押す
  ▼
Google / Meta の画面
  │ ② ログインして「許可」を押す
  │    パスワードはここで入力する
  ▼
Google / Meta
  │ ③ 許可した範囲だけ使える
  │    合鍵をツールに渡す
  ▼
ツール
  │ ④ 合鍵で、許可された
  │    範囲のデータを読む
  ▼
GA4・Google広告などのデータ

押さえておくことは3つです。

1つ目は、パスワードはツールに渡らないこと。 入力するのはGoogleやMetaの画面で、ツールが受け取るのは③の合鍵(アクセストークン)だけです。

2つ目は、合鍵には「使える範囲」が書き込まれていること。 この範囲をOAuthでは スコープ と呼びます。「GA4を読むだけ」「Google広告を管理する」のように、ツールが最初に申請した範囲しか使えません。

3つ目は、合鍵はあとから無効にできること。 ツールを解約しても合鍵は自動では消えないことがあるので、使わなくなったら自分で外します(やり方は後述)。

同意画面で読むところ

連携の安全性は、②の同意画面にほぼ全部書いてあります。見るのは「何を」と「どこまで」の2点です。

同意画面の書き方の例 意味
「〜のデータの表示」「〜を表示」 読むだけ。ツールから設定は変えられない
「〜の管理」「表示、編集、作成、削除」 変更もできる。広告なら停止や入札の変更も可能な権限
「メールアドレスの表示」「個人情報の表示」 ログインした人が誰かを確かめるためのもの

「管理」と書いてあったら、変更もできる権限です。 そのうえで、次の2つをツール側の説明で確かめます。

  • 変更を実行するのは誰か。 利用者が毎回ボタンを押すのか、ツールが自動で実行するのか
  • 変更を元に戻せるか。 何を変えたかの履歴が残り、そこから戻せるか

Google広告だけは「読むだけ」の権限がない

ここは知らないと戸惑うところです。

GA4やSearch Consoleには「読むだけ」の権限が用意されています。ところが Google広告のAPIには、読むだけの権限がありません。 数字を読むだけのツールでも、同意画面には「Google広告の管理」に当たる権限が出ます。

なので、Google広告の同意画面に「管理」と出ても、それだけで危ないツールとは言えません。 判断の材料になるのは、そのツールが実際に変更する機能を持っているかと、上に書いた「誰が実行するか」「戻せるか」です。

使わなくなった連携の外し方

ツールの画面で「連携を解除」するのが基本です。ツールにログインできなくなった場合や、念のため元から断ちたい場合は、GoogleやMetaの側からも外せます。

Google の場合
  Googleアカウント
  → セキュリティ
  → サードパーティ製のアプリと
     サービスとの接続
  → ツールを選んで
     「アクセス権を削除」

Meta(Facebook・Instagram)の場合
  Facebookの設定とプライバシー
  → 設定
  → ビジネス統合
     (またはアプリとウェブサイト)
  → ツールを選んで削除

こちら側で外すと、ツールが持っている合鍵はその場で使えなくなります。 ツールの画面には「再連携が必要」のような表示が出るはずです。

半年に一度でいいので、この一覧を眺めてみてください。 試しただけで使っていないツールが、たいてい1つは残っています。

商略AIの連携の全体図

ここからは商略AIの話です。つなげるのは次の5つで、すべて上の図と同じOAuthで連携します。アカウントIDやAPIキーを手で入力する箇所はありません。

読むところ
  ├ Google Analytics(GA4)
  ├ Google Search Console
  ├ Google広告
  ├ Meta広告
  └ Instagram
      │
      ▼
商略AI
      │
      ▼
使うところ
  ├ 売上アップの施策
  ├ AIチャットの回答
  ├ 月次のふりかえり
  └ MCP(手元のAIツールから参照)

それぞれ、申請している権限と読んでいるものは次のとおりです。

連携先 権限 読んでいるもの
GA4 読み取り専用 アクセス数、流入元、入口のページ、キーイベント
Search Console 読み取り専用 検索語句とページ別のクリック・順位
Google広告 管理 キャンペーンから広告までの実績
Meta広告 読み取り専用 キャンペーンから広告までの実績
Instagram 読み取り フォロワー数、投稿ごとの反応

Google広告が「管理」なのは、上に書いたとおり読むだけの権限が無いためです。GA4から読むのは集計された数字です。「誰がいつ訪問したか」のような個人単位のデータは取得していません。

Search Consoleは、Googleが用意している権限のうち読み取り専用のほうだけを申請しています。Meta広告も、広告の管理権限は申請せず ads_read だけです。

分析するアカウントは1つずつ選ぶ

同じGoogleアカウントで、複数のGA4プロパティや広告アカウントが見えることはよくあります。

あなたのGoogleアカウント
  ├ GA4プロパティ A(分析対象)
  ├ GA4プロパティ B
  └ GA4プロパティ C

分析に使うのは、連携ごとに選んだ1つだけです。 連携した直後は一覧の先頭が選ばれているので、違うものなら外部連携の画面で選び直してください。広告アカウントも同じで、選ぶときにはその時点の合鍵で中身を確かめ直してから切り替えます。

いつ読みに行くか

商略AIは、連携先のデータを常時コピーし続ける作りではありません。読みに行くのは、施策を作る(作り直す)ときです。

このとき読むのは、直近30日と、その前の30日です。2つの期間を並べて、何が伸びて何が落ちたかを見ます。

AIチャットは、主にこのとき読んだ数字をもとに答えます。チャットでGoogle広告の変更を頼んだときだけは、対象のキーワードや広告を探すために、その場でGoogle広告を読みに行きます。

書き込みがあるのはGoogle広告だけ

GA4、Search Console、Meta広告、Instagramには、何も書き込みません。権限の時点で書き込めないものを申請しています。

Google広告だけは、利用者が適用ボタンを押したときに限って設定を変更できます。 変えられるのは、キーワードの停止・再開・追加、除外キーワードの追加、キーワードの入札単価の調整、広告文の差し替え、配信地域や配信時間の設定などです。

流れはこうです。

① 商略AIが変更の候補を出す
   施策の画面、またはチャットで
   「このキーワードを止めて」と頼む
      │
      ▼
② 変更前と変更後を画面で確かめる
   実行せずに検証だけもできる
      │
      ▼
③ あなたが「適用」を押す
   5分以内にログインしていなければ
   ログインし直しを求める
      │
      ▼
④ 直前に、対象の今の状態を取り直す
   管理画面で先に変えていたら
   適用しない
      │
      ▼
⑤ 適用した内容を履歴に残す
   履歴から「元に戻す」で取り消せる

商略AIが自分の判断で広告を変えることはありません。 ①の候補は提案で、③を押さない限りGoogle広告には何も起きません。

④は、二重に変更しないための仕組みです。 提案を出してから適用するまでの間に、管理画面で同じキーワードを止めていた、ということは普通にあります。そのまま送ると意図しない変更になるので、適用の直前に状態を確かめ直しています。通信が途中で切れたときも、むやみに再送せず、適用済みかどうかを確かめてから判断します。

マッチタイプの変更のように、Google広告の仕様上「削除して作り直す」しかなく元に戻せない操作は、そもそも扱っていません。

合鍵の扱い

受け取った合鍵(トークン)は、連携の情報とは別の、サーバーだけが読める場所に保存しています。画面に返すのは「連携済み」「再連携が必要」といった状態だけで、合鍵そのものがブラウザに送られることはありません。

連携の情報(画面にも出る)
  ├ 連携先
  ├ 状態(連携済み など)
  └ 分析するアカウント

合鍵の保管場所(サーバーだけが読める)
  ├ アクセストークン
  └ 更新用のトークン

Googleの合鍵は有効期限が短いので、期限が近づいたら自動で更新しています。 更新できなかったとき(Googleアカウント側でアクセス権を外した、など)だけ、画面に「再連携が必要」と出ます。

このとき、利用者の再連携で直るものと、商略AI側の設定の問題は、別のものとして扱っています。 こちら側の問題で利用者に再連携を何度も押させないためです。

Metaの合鍵はMetaが決めた有効期限があり、期限が来たら再連携をお願いする表示が出ます。

解除したときに起きること

外部連携の画面で解除すると、次のことが起きます。

「解除」を押す
  ├ 保管していた合鍵を削除する
  ├ 選んでいた分析対象のアカウントを外す
  └ 広告アカウントの接続設定を消す

解除後は、その連携先のデータを読みに行けません。 合鍵が残っていないからです。もう一度使うときは、最初から連携し直します。

Facebookの設定から商略AIを削除した場合も、Metaから通知を受けて、商略AI側の連携も自動で解除します。 Googleアカウント側でアクセス権を外した場合は、合鍵が使えなくなるので、画面に「再連携が必要」と出ます。

連携する前に確認すること

  • 対応しているのは上の5つだけです。 Yahoo!広告、TikTok、LINEなどはつなげません。手元にCSVがあれば、登録不要の CSV売上診断 で売上データを見ることはできます
  • Google広告の同意画面には「管理」の権限が出ます。 上に書いたとおりGoogle広告のAPIの仕様で、変更が起きるのは適用ボタンを押したときだけです
  • AIチャットで広告をキーワードや広告セットの単位まで掘り下げるのは、プロプランです。 アカウントとキャンペーン単位の分析はどのプランでも使えます

連携した数字から、今週やる施策を根拠・手順・目標の数字付きで出すのが商略AIの本体です(仕組みはこちら)。ほかのツールとの比べ方は Google広告・Meta広告・GA4を1か所で見る方法を比べた に、手元のAIツールから同じデータを読む方法は MCPの始め方 にまとめています。

14日間の無料トライアル では、開始時にカード登録を求めません。連携はあとから追加も解除もできるので、まずGA4かSearch Consoleの1つだけつないで、何が出てくるかを見てみてください。