競合が少ない検索キーワードの探し方。3つの数字で絞る
Google広告に検索広告を出そうとして、思いつく言葉をキーワードプランナーに入れると、検索数も競合も大きい一般的な言葉が目立ちます。検索数だけで選ぶと、意図が広すぎる言葉や、自分の予算では十分に試せない言葉まで候補に残ります。
狙うのは、需要はあるのに競合の入札が薄い言葉です。 探し方には手順があります。この記事は広告へ登録するキーワードを選ぶ話で、最後に商略AIが同じことを自動でやっている中身を書きます(マーケティング支援SaaS「商略AI」 https://shoryaku.net を作っています)。
ブログの記事テーマを選びたい場合は、キーワードプランナーだけでは足りません。Search Console、広告の検索語句、問い合わせも組み合わせる手順を、ブログのSEOキーワードを自社データから選ぶ方法に分けました。
見る数字は3つだけ
キーワードプランナーを使うには、Google広告のアカウント設定を完了し、請求情報を入力する必要があります。Googleの案内では、商品・サービスやWebサイトから関連キーワードを見つけ、月間検索数と掲載費用の見積もりを確認できます(Google広告ヘルプ「キーワードプランナーを使用する」)。
「新しいキーワードを見つける」に思いつく言葉を2〜3個入れると、関連語がずらっと出ます。見るのはこの3つです。
| 数字 | 意味 |
|---|---|
| 月間平均検索ボリューム | 選んだ期間・地域・検索ネットワークを基にした月間検索数の平均 |
| 競合性(0〜100) | その言葉に入札している広告主がどれくらい密集しているか |
| ページ上部に表示された広告の入札単価(低額帯 / 高額帯) | 過去にページ上部表示につながった入札単価の範囲 |
ここで一番誤解されるのが競合性です。
競合性は、SEOの難易度ではありません。 検索結果で上位を取る難しさとも、実際に広告枠がどれくらい埋まっているかとも違います。Googleの定義では、指定した地域・検索ネットワークで、そのキーワードに広告を表示した広告主の多さを相対的に示す値です(Google広告ヘルプ「キーワードプランナーの予測について」)。
なので「競合性がLOW」だからといって、その枠が空いているとは限りません。ただし、入札者が少ない場所は単価が上がりにくいので、少ない予算で試すには向いています。 そういう指標として使います。
4つのふるいにかける
CSVでダウンロードして、上から順に落としていきます。
ふるい1: 検索数の帯で切る
下限は月50件。 これを下回ると、広告を出しても数字が動かず、良し悪しの判断ができません。
上限も切ります。 ここが見落とされがちです。検索数が多すぎる言葉は、たいてい大手が入札していて単価が上がっているうえに、意図がばらけています。「ジム」で検索する人が何を求めているかは分かりません。
上限の目安は月5,000件ですが、業種でだいぶ変わります。
| 業種 | 上限の目安 |
|---|---|
| 美容室・整体・士業などの地域サービス | 2,000件 |
| 飲食店 | 3,000件 |
| 教室・スクール | 5,000件 |
| BtoB SaaS・不動産 | 7,500件 |
| EC・通販 | 15,000件 |
地域で商売しているなら、上限は低くていいです。 全国の検索数が多くても、来られる範囲の人しか客にならないためです。逆にECは全国が相手なので、広く取ります。
ふるい2: 競合性で切る
35以下を本命にします。 35を超えて60以下は「次点」に回し、本命が5件に満たなかったときだけ使います。60を超えたら落とします。
いきなり60まで広げないのがコツです。まず薄いところだけを見て、足りなければ広げる。 最初から広く取ると、結局よく見る言葉が並びます。
ふるい3: 語数で切る
1語だけの言葉は落とします。 「ジム」「リフォーム」のような単語は、意図がばらけるうえに単価が高く、少額のテストに向きません。
残った言葉は、語数でマッチタイプを分けます。
- 2語 → フレーズ一致
- 3語以上 → 完全一致
語数が増えるほど検索する人の意図がはっきりするので、狭く当てにいきます。
ふるい4: 意図で並べる
「買う直前の人が使う言葉」を上に持ってきます。 具体的には、こういう修飾語が入っているものです。
比較 / おすすめ / 口コミ / 評判 / 料金 / 費用 /
近く / 業者 / 失敗しない / 安い / 選び方 / 相場
これに加えて、自分の商品名や、客が抱えている悩みの言葉が入っているか。地域名が入っているか。この3つで点を付けます。
- 3語以上なら 0.4点、2語なら 0.2点
- 商品名や客の悩みの言葉と一致したら 0.3点
- 上の修飾語か地域名が入っていたら 0.3点
合計1.0点満点です。0.5点を下回るものは、いったん後回しにします。
並べ方と、いくらで入札するか
ふるいを通ったものを、この式で並べます。
スコア = ln(月間検索数 + 1) × (0.5 + 意図の点数)
÷ ( 競合性 ÷ 10 × 推定クリック単価 ÷ 100 )
見た目は複雑ですが、やっていることは単純です。需要と意図が高いほど上、競合とコストが高いほど下。 検索数に対数を使っているのは、検索数だけが大きい言葉が上位を独占しないようにするためです。
入札単価は、「ページ上部の入札単価・低額帯」の 1.15倍から1.2倍を目安にします。意図がはっきりしている言葉ほど上限寄りに寄せます。
最後に予算と突き合わせます。
推定クリック単価 × 月間検索数 > 月の予算 × 0.5
これに当てはまったら、その1語で予算の半分が飛ぶ可能性があります。 除外はしなくていいですが、印は付けておきます。
AIに手伝わせる
ふるい自体は単純作業なので、CSVを渡してやらせられます。そのまま貼れる形にしておきます。
添付は Google キーワードプランナーの出力です。
次の順で絞り込んでください。
1. 月間平均検索ボリュームが 50 未満、または (上限) 超のものを落とす
2. 競合性が 60 を超えるものを落とす。35 以下を本命、36〜60 を次点とする
3. 1語だけのキーワードを落とす。2語はフレーズ一致、3語以上は完全一致とする
4. 「比較 おすすめ 口コミ 評判 料金 費用 近く 業者 失敗しない 安い 選び方 相場」
および (自社の商品名・地域名) を含むものに印を付ける
5. 残りを、需要と意図が高く、競合と単価が低いものが上に来る順に並べる
6. 上位10件を表にする。列は キーワード / 月間検索数 / 競合性 /
入札単価の低額帯 / 推奨単価(低額帯×1.15) / マッチタイプ
数値はCSVにあるものだけを使い、無い値を推測で埋めないでください。
最後に、各ステップで何件落としたかを理由別に数えてください。
最後の1行を必ず入れてください。
「何件見て、何件を、なぜ落としたか」が残っていないと、あとで「この言葉は検討したのか」を確認できません。3ヶ月後の自分が同じ調査をやり直さずに済みます。
毎月これをやるのは大変です
手順としては単純ですが、続けるとなると別の話です。
- シード語を思いつくところが属人的。 自分が知っている言葉しか入り口にならない
- キーワードプランナーの数字は変わる。 一度作ったリストは古くなる
- 落とした理由が残らない。 CSVを消したら、調査したこと自体が消える
- 広告の他の判断とつながらない。 キーワードだけ選んでも、それが今月やるべきことかは別に決める必要がある
商略AIがやっていること
商略AIは、Google広告をつなぐとこの手順を分析のたびに自動で回します。
シード語は、登録された事業情報とサイトから作ります。そこからキーワードプランナーのAPIで候補を取り、上に書いたふるいとスコアを、同じ数値でそのまま適用します。採用は最大10件。 本命(競合性35以下)が5件に満たないときだけ、次点(36〜60)を足して埋めます。
出るのは候補だけではありません。落としたものも、理由別に数えて残します。
| 除外理由 | 中身 |
|---|---|
| 需要が範囲外 | 検索数が下限未満、または業種ごとの上限超え |
| 競合が高い | 競合性60超 |
| 意図が弱い | 1語だけのキーワード |
| シードと重複 | 入り口に使った語そのもの |
各候補には、採用した理由が文章で付きます。「月間検索数◯件(採用範囲: ◯〜◯件)」「competition_index=◯(LOW)。入札者密度の代理指標であり、実際の広告枠占有率とは異なります」といった形で、判断の材料と、その材料の限界の両方を出します。
そして、これが広告の施策として提案に混ざります。 Google広告をつないでいる場合、キーワード候補が1件以上あれば、有料広告の施策を最低1件は必ず含めるようにしてあります。そこには需要と競合の状況、除外した候補との比較が根拠として付きます。
対話型で調べたいときは、MCP経由で get_keyword_opportunities を呼ぶこともできます。手元のAIツールから、シード語を指定して直接調べられます。
この機能を使うには、プロプラン(月額4,980円)とGoogle広告の連携が必要です。出すのは候補と根拠までで、入札はしません。 キャンペーンの作成や入札単価の変更は行いません。
試すには
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