ブログのSEOキーワードを自社データから選ぶ方法
SEOツールで候補を増やしても、次に書く記事が決まるとは限りません。検索数が多い言葉が、自社で答えられる悩みとは限らず、既存記事を直せば足りることもあるからです。
先に見るのは、自社のサイトや広告にすでに現れている言葉です。 Search Console、Google広告の検索語句、問い合わせ・商談のメモを集め、最後にKeyword Plannerで需要と競合を確かめます。
この記事を読み終えると、手元のCSVと無料のChatGPTやGeminiを使って、既存記事のリライト候補と新規記事候補を分け、根拠つきで今回の1件を選べるようになります。
4つのデータは役割が違う
最初から1つの点数にまとめず、各データが何を証明するかを分けます。
| データ | 分かること | 分からないこと |
|---|---|---|
| Search Console | 自社ページが、どの検索語で表示・クリックされたか | 表示されていない検索需要の全体 |
| Google広告の検索語句 | 広告が表示された実際の検索語と、その成果 | 広告を出していない領域の需要 |
| 問い合わせ・商談 | 顧客が自分の言葉で表した悩み | 検索する人がどれくらいいるか |
| Keyword Planner | 関連語、月間検索数、競合性、入札単価の見積もり | 自社がそのテーマで信頼されるか |
Search ConsoleのAPIでは、検索語とページを組み合わせ、クリック、表示、CTR、平均掲載順位を取得できます。ただしGoogleは、APIがすべての行を保証するものではなく、上位の行を返すと説明しています(Search Console APIの公式仕様)。数字がないことを、そのまま需要ゼロとは判断できません。
Google広告の検索語句レポートは、広告を表示した実際の検索語と成果を確認する場所です。ここもプライバシー保護のため、検索量が少ない語は個別に表示されないことがあります(Google広告ヘルプ「検索語句レポートについて」)。
Keyword Plannerは、候補の発見と、月間検索数・掲載費用の見積もりに使います(Google広告ヘルプ「キーワードプランナーを使用する」)。ここで出る競合性は広告主の多さであり、SEOで上位表示する難しさではありません。
最初にSearch Consoleを2つに分ける
Search Consoleから、過去28日から90日の「検索クエリ」と「ページ」を書き出します。新しいサイトは数字が少ないので、28日で何も見えなければ期間を広げます。
表を次の2つに分けます。
既存記事のリライト候補
検索語に対応する記事がすでにあり、表示されているのに十分クリックされていないものです。
- 平均掲載順位が11〜30位で、表示が続いている
- 10位以内にいるが、クリックされていない
- 検索語の意図と、タイトルや本文の答えがずれている
11〜30位はGoogleの公式基準ではなく、1ページ目まであと一歩の候補を探すための運用上の帯です。表示回数が1回だけなら、順位より先に期間を延ばして様子を見ます。
10位以内でクリックされていない記事は、本文を増やす前にタイトルとdescriptionを見直します。検索した人が欲しい答えと、検索結果に出ている約束が一致しているかを確認します。
新規記事の候補
検索語に対応する記事がない場合です。ただし、言葉が違うだけで検索意図が同じなら新しく作りません。
たとえば「Google広告 月次レポート 作り方」と「Google広告 レポート 手順」は、別々のキーワードでも、同じ記事で答えられる可能性があります。タイトルの文字列ではなく、検索した人が最後にやりたいことでまとめます。
広告と問い合わせで、売上への近さを確かめる
次に、Google広告の検索語句レポートを同じ表へ足します。見るのはクリック数だけではありません。
- コンバージョンが発生した検索語
- 費用を使っているのに成果が出ていない検索語
- 広告文やランディングページと意図がずれている検索語
コンバージョンがある言葉は、少なくとも広告経由で行動につながった実績があります。一方、費用だけが大きい言葉を「価値が高い」とは決められません。意図がずれて無駄なクリックを集めた可能性もあるためです。
問い合わせや商談のメモは、同じ質問を1行1件で並べます。検索数が小さくても、顧客から繰り返し聞かれるなら、営業やサポートで再利用できる記事になります。
Google広告とGA4の数字が合わない
月次レポートを毎回手で作っている
広告費と注文データをどう突き合わせるか分からない
この段階では、きれいなキーワードに言い換えません。顧客が実際に使った言葉を残すことが大切です。
Keyword Plannerは最後の確認に使う
自社データから候補を集めたあと、Keyword Plannerへ入れます。
確認するのは次の3点です。
- 検索需要が確認できるか
- より自然な言い換えや関連語があるか
- 競合性や入札単価から、広告主が集まっている領域か
検索数が少ないだけで候補を捨てる必要はありません。問い合わせで繰り返し出ていて、商品に近い悩みなら、検索流入以外にも営業資料や案内ページとして使えます。
Keyword Plannerの数字から広告キーワードを絞る方法は、競合が少ない検索キーワードの探し方に分けました。この記事では、検索数をテーマ選定の最終確認として使います。
点数より先に、2つの条件で落とす
データを結合したら、すぐに総合点を作るのではなく、次の2つを必須条件にします。
- 自社が答えられるか。 商品の仕様、社内の実測、顧客対応など、記事の根拠を示せる
- 読後の行動が決まるか。 読者が翌日にできることを1文で言える
どちらかを満たさない候補は、検索数が多くても書きません。そのうえで、次の証拠がいくつ重なるかを数えます。
- Search Consoleで表示されている
- 広告でクリックやコンバージョンがある
- 問い合わせや商談で繰り返し出ている
- Keyword Plannerで検索需要を確認できる
証拠が2種類以上ある候補を先に見ると、1つの数字だけに引っ張られにくくなります。証拠が1つしかなくても、既存記事が11〜30位にいるなら、費用の小さいリライトから試せます。
ChatGPTやGeminiへ渡すプロンプト
4つのデータをCSVやテキストで添付し、次をそのまま使えます。
添付したデータから、自社ブログで今回扱うテーマを選んでください。
入力は次の4種類です。
- Search Console: 検索クエリ、ページ、クリック、表示、平均掲載順位
- Google広告: 検索語句、クリック、費用、コンバージョン
- Keyword Planner: キーワード、月間検索数、競合性、入札単価
- 問い合わせ・商談: 顧客が実際に使った質問
次の順で処理してください。
1. 全角・半角、大文字・小文字、連続空白だけを正規化する
2. 同じ検索意図の言葉をまとめる。まとめた理由を書く
3. 対応する既存記事があれば「リライト」、なければ「新規」とする
4. 各候補について、どの入力データに存在したかと元の数値を表にする
5. 自社の商品で答えられるか、読後の行動を1文で言えるかを確認する
6. 上位3件だけを出し、採用しなかった理由も短く書く
入力にない検索数、CPC、コンバージョン、顧客の発言を推測しないでください。
得点だけで1位を決めず、既存記事で答えられる場合は新規記事を作らないでください。
AIに候補語を想像させるのではなく、結合、検索意図の整理、重複確認に使うのがポイントです。需要の有無は入力データで確かめます。
1回に選ぶのは1記事だけ
候補を10件保存しても、記事は増えません。上位から1件だけ選び、次のどちらかまで終わらせます。
- 既存記事なら、タイトル・description・不足している回答を直す
- 新規記事なら、既存記事と役割を分けて公開用の原稿を書く
公開後は同じ期間でSearch Consoleを見直します。表示が増えたか、検索語の意図が広がったかを確認し、次のリライトへつなげます。順位やクリックが動かなかった場合も、本数を増やす前にタイトル、検索意図、記事の着地点を疑います。
商略AIでできるところ
商略AIは、Google Search Console、Google広告、Google Analyticsなどのデータをまとめて確認し、根拠つきの改善施策を作れます。チャットで「Search Consoleの実績をもとに、次に記事で狙うべき検索キーワードを挙げて」と聞けば、連携済みのデータから候補を返します。書くテーマが決まったら、同じチャットで「〇〇をテーマに記事の下書きを書いて」と頼むと、登録した事業情報を踏まえた下書きになります(頼み方は別の記事にまとめました)。
ただし、この記事で説明した4種類のデータを結合し、得点1位の記事を自動公開する機能ではありません。公開前に題材と本文を確認し、広告やブログへ自動で書き込まない設計です。
14日間の無料トライアルは、開始時のカード登録なしで試せます。まず手元の数字をAIへ渡す方法は、マーケティングデータをAIと会話しながら分析する方法にまとめました。