商略AI

ホームページ公開後、検索から人を呼ぶ最初の設定

マーケティング10分

ホームページを公開しました。ここで手を止めると、誰も見に来ないまま半年が過ぎます。

公開しただけでは、Googleはすぐには見に来ません。「ここにサイトがあります」と自分から知らせる必要があります。それをやるのがこの記事の前半です。後半は、来た人が何をしたかを記録する設定です。

前回まででサイトは世に出ました。この記事は、そのあとに入れる2つの道具の話です。名前は聞いたことがあっても「で、何が分かるの?」がはっきりしない人向けに書きます。

個人開発でマーケティング支援サービス「商略AI」( https://shoryaku.net ) を作っています。設定したつもりで数字が空だったという失敗も実際にやったので、それも込みで書きます。

2つの道具は、見ている場所が違う

まずここを整理します。名前が似ていて混ざりますが、見ている場所がまったく違います。

道具 分かること どこの話か
Google Search Console(サーチコンソール) どんな言葉で検索されて、何位に出て、何回クリックされたか サイトに来る前
Google アナリティクス(GA4) 来た人が何ページ見て、どこで帰ったか、どこ経由で来たか サイトに来た後

「肩こり 整体 渋谷」で検索されて8位に出たけどクリックされなかった——これはSearch Consoleの話です。来た人が3秒で帰った——これはアナリティクスの話です。両方入れて初めて、どこが悪いのかが分かります。

どちらも無料です。有料版もありますが、個人や小規模事業では一生使いません。

「GA4」というのは、Googleアナリティクスの今の世代の名前です。Googleアナリティクス=GA4だと思っておけば足ります。

先に入れるのはSearch Console

理由は、公開直後はアナリティクスに見るべき数字が無いからです。 誰も来ていないので当然です。

一方Search Consoleは、「そもそもGoogleに登録されているか」を確認する道具でもあります。 公開したてのサイトで最初に確かめるべきなのはそこです。順番はSearch Console → アナリティクスでいきます。

1. Search Console に登録する

Search Console を開いて「プロパティを追加」を押すと、いきなり2つの選択肢が出て止まります。 ここが最初の関門です。

選択肢の意味は「このサイトが本当にあなたのものだと、どうやって証明するか」の違いです。

種類 証明のしかた 見られる範囲
ドメイン DNSの設定を書き換える方法のみ(後述。他の方法は選べない) www あり/なし、http/https をまとめて1つで見られる
URLプレフィックス 指定されたファイルをサイトに置く、指定された1行をページに貼る、など複数から選べる 入力したURLの形だけ

初心者は URLプレフィックス を選んでください。 https://あなたのドメイン/ を入力して、指示されたファイルをサイトに置くか、指定された1行を貼るだけで終わります。難しい設定を触らずに済みます。

以下のDNSの話は、URLプレフィックスを選んだ人は読み飛ばして構いません。

ドメイン方式を選ぶ場合に出てくる用語

商略AIは「ドメイン」方式を選びました。将来サブドメイン(blog.〇〇.com のような枝分かれしたアドレス)を足したときに、登録が分裂しないためです。

ここで2つの用語が出てきます。先に意味だけ押さえてください。

用語 何のことか
DNS 「このアドレスに来たら、この置き場所を見せる」を決めている住所録。ドメインを買った会社の管理画面にあります
TXTレコード その住所録に付いているメモ欄。文字列を自由に書けます。「このドメインは私のものです」という証明や、メールの正当性の証明に使われています

Search Console は「このメモ欄に、指定した文字列を書いてください」と言ってきます。書けたということは、そのドメインの管理画面に入れる人=持ち主だと確認できる、という仕組みです。

危ないのは、メモ欄を上書きしてしまうこと

ここで実際に危なかった話を書きます。

DNSサービスによっては、このメモ欄は「1件追加する」という操作が存在しません。 既にある内容も全部まとめて書き直す形になります。商略AIのDNSがこれでした。

そのとき、メモ欄には既に3件入っていました。

入っていたもの 消すとどうなるか
メール送信の正当性を証明する設定(SPF と呼ばれます) 送ったメールが迷惑メール扱いになる
ホスティング会社がドメインを確認するための設定 サイトとドメインの接続が切れる
別のサービスの確認用設定 そのサービスとの連携が切れる

うっかり上書きすると、サイトとメールが同時に壊れます。 検索に登録するだけの作業のつもりで、そこまで壊れるとは普通は思いません。

対策は単純です。書き換える前に、今の中身を全部コピーしてどこかに控えておく。 そして書き換えたあとは、反映されたのを確認してからSearch Console側の「確認」ボタンを押します。反映には数分かかるので、待たずに押すと失敗します。失敗すると設定のほうを疑って触り始めるので、そこから傷が広がります。

不安なら、エージェントに手順を組み立ててもらうのが安全です。

Search Console のドメイン所有権を確認したい。
今のDNSのTXTレコードに何が入っているかを先に全部見せて。
そのうえで、既存の値を1つも消さずに google-site-verification を1件足す手順を教えて。
ドメインは 〇〇 で取っています。

2. sitemap を送る

登録できたら、次は sitemap(サイトマップ) を送ります。

sitemapは、「このサイトにはこういうページがあります」という一覧表のファイルです。Googleは自力でもページを見つけますが、一覧を渡したほうが早く確実です。

多くのツールは自動で作ってくれます。ある場合は https://あなたのドメイン/sitemap.xml を開くと表示されます。無ければ、これもエージェントに頼めます。

このサイトの sitemap.xml を作りたい。
ページを追加したときに手で書き足さなくていいように、
ビルド時に自動で生成される形にして。

「手で書き足さなくていいように」は必ず付けてください。 手書きのsitemapは、ページを増やしたときの更新を必ず忘れます。しかも忘れても誰にも指摘されないので、半年後に「新しいページが全部載っていない」と気づくことになります。

Search Console の「サイトマップ」欄に sitemap.xml と入れれば完了です。

検索結果に出さないページを決めておく

全ページを検索に出す必要はありません。商略AIでは、ログイン・新規登録・パスワード再設定のページを検索対象から外しています。 中身が入力欄だけで、検索から直接来る意味がないためです。

外し方は、そのページに noindex(検索結果に出さない、という指定)を入れるだけです。これもエージェントに頼めば入れてくれます。

3. 公開したら、待たずに知らせる

sitemapを出せば、そのうちGoogleが見に来ます。問題は「そのうち」がいつか分からないことです。

新しいページを公開したら、Search Console の 「URL検査」 にそのURLを貼り付けて、「インデックス登録をリクエスト」 を押します。手作業ですが、公開直後にこれをやるかどうかで初速が変わります。

ちなみに「IndexNow」という、更新を検索エンジンに自動通知する仕組みもあります。商略AIも入れていますが、Googleはこれを見ません。 効くのはBingとYandexです。それでも入れているのは、ChatGPTの検索がBingを参照しているためで、生成AI経由で見つけてもらうぶんだけ意味があります。Googleのために入れたつもりだと、「送っているのに登録されない」と悩むことになります。

4. Googleアナリティクス(GA4)を入れる

ここからは「来た後」の話です。

アナリティクス でアカウントとプロパティを作ると、G- から始まる測定IDが発行されます。これをサイトの全ページに貼れば、その時点から記録が始まります。

貼る作業はエージェントに頼めます。

Googleアナリティクスの測定ID G-XXXXXXX を、このサイトの全ページに入れて。
新しいページを作ったときに貼り忘れが起きない形にして。

「貼り忘れが起きない形にして」が要点です。 ページごとに手で貼ると、必ずどこかが抜けます。そのページだけ数字が取れず、しかも気づけません。

注意点が1つあります。 自分でサイトを開くたびに1アクセスとして記録されます。公開直後はアクセスの大半が自分になるので、数字を見るときは差し引いて考えてください。

5. Googleタグマネージャーは、必須ではない

ここで3つ目の名前が出てきます。Googleタグマネージャー(GTM) です。名前が似ているので混ざりますが、役割はまったく違います。

GTM自体は、何も測りません。 「こういうことが起きたら、アナリティクスにこう送る」という配達の指示を書いておく箱です。

測るか 何のためにあるか
アナリティクス(GA4) 測る 数字を集めて見せる
タグマネージャー(GTM) 測らない サイトのコードを触らずに、計測の設定を足したり変えたりする

便利なのは、あとから計測を足すときです。「予約ボタンが押された回数を数えたい」となったとき、GTMを入れておけば管理画面の設定だけで足せます。 入れていないと、サイトのファイルを毎回書き換えることになります。

ただし、最初は要りません。 ホームページを公開したばかりで、見るのがアクセス数と流入元くらいなら、測定IDを直接貼るほうが単純で、壊れません。

入れる価値が出るのは、こうなってからです。

  • 予約ボタン・電話ボタン・問い合わせ完了など、特定の行動を数えたくなった
  • サイトを触れる人と、数字を見たい人が別々にいる
  • 広告を出していて、成果地点の設定を頻繁に変える

実際にやらかした話

商略AIはGTMを経由させています。この便利さが、そのまま落とし穴になりました。

商略AIのサイトは、利用者の行動を21種類記録して、GTMに渡していました。ページの表示、ボタンのクリック、登録の開始、初回の分析完了——見たいものは全部渡していました。

そのうち、アナリティクスに転送する設定があったのは7つだけでした。

見たかった流れは、こうなっていました。

見たかったこと サイト側から渡していたか アナリティクスに届いていたか
ページが表示された 渡していた 届いていなかった
ボタンが押された 渡していた 届いていなかった
登録が始まった 渡していた 届いていなかった
登録が完了した 渡していた 届いていた
初回の分析まで進んだ 渡していた 届いていなかった

最初の段階から数字が空でした。 「公開したのに反応が無い」以前に、反応が記録されていませんでした。

GTMは箱なので、箱に入れただけでは何も起きません。 「このイベントが来たらアナリティクスへ送る」という指示を1つずつ作らないと、渡しているだけで終わります。

直したのはGTMの設定だけで、サイトのコードは1行も変えていません。 渡す仕組みは最初から動いていて、受け取る側の設定が無かっただけです。

教訓は1つです。「設定した」と「届いている」は別です。 タグを入れた当日ではなく、数日後にアナリティクスの画面を実際に開いて、行が入っているかを見てください。 空だったときに気づけるのは、そのタイミングだけです。

繰り返しになりますが、測定IDを直接貼る方式なら、この失敗は起きません。 最初のうちはそちらで十分です。

最初に見る数字は5つでいい

アナリティクスは画面が多くて、開いた瞬間に迷います。最初のうちはこれだけ見れば十分です。

アナリティクス(来た後)で3つ。

見るもの 分かること
ユーザー数(何人来たか) そもそも人が来ているのか
参照元 / メディア(どこから来たか) 検索なのか、SNSなのか、直接なのか
ページごとの表示回数 どのページが読まれているのか

Search Console(来る前)で2つ。

見るもの 分かること
クリック数と表示回数 検索結果に出ているのに押されていないのか、そもそも出ていないのか
検索キーワード 自分が狙った言葉と、実際に検索されている言葉のズレ

「表示はされているのにクリックされない」なら、直すのはタイトルと説明文です。 「そもそも表示されていない」なら、直すのはページの中身です。この切り分けができるだけで、次にやることが決まります。

詰まったら、画面を見せる

Search Console もアナリティクスもGTMも、管理画面の作りがときどき変わります。 解説記事のスクリーンショットは古くなり、「〇〇を押す」と書かれているのにそのボタンが無い、ということが普通に起きます。

こういうときは、Claude のデスクトップアプリに Chrome拡張(Claude in Chrome) を入れておくと、いま開いている画面をそのまま見せて「どこを押せばいい?」と聞けます。 文章の手順を読み替えるより確実で、この3つの設定では特に効きます。

まとめ

やること ポイント
Search Console に登録 初心者はURLプレフィックスでよい。ドメイン方式を選ぶなら既存の設定を控えてから書き換える
sitemap を送る 自動生成にする。 手書きは必ず更新を忘れる
公開したら知らせる URL検査から「インデックス登録をリクエスト」
アナリティクスを入れる 測定IDを全ページに。最初はGTMを挟まなくてよい
数日後に確認する 「設定した」と「届いている」は別。 実際に画面を開いて行が入っているか見る

ここまでで、作る・公開する・測るが一通り揃いました。あとは、数字を見て直すのを繰り返すだけです。 最初の1か月はほとんど数字が動きませんが、それは正常です。動き出したときに何が起きたかを読めるように、先に計測だけ入れておくのがこの記事の目的です。