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Google広告のキャンペーンタイプ。違いと選び方を解説

マーケティング9分

Google広告は、検索結果に出るテキスト広告だけではありません。YouTubeの動画広告、サイトやアプリの画像広告、商品写真と価格が並ぶショッピング広告なども扱います。

その出し方を決める大きな選択が「キャンペーンタイプ」です。どんな相手に届けたいか、何を成果にするか、どんな素材を用意できるかを先に整理すると、タイプを選びやすくなります。

この記事では、各タイプの役割と違いを比べ、自社で最初に試すものを決めるための判断表を用意しました。キャンペーンと広告グループの関係から知りたい方は、先にGoogle広告の構造と配信の仕組みをご覧ください。

目標・タイプ・掲載先・広告形式を区別する

「YouTubeに出したい」「動画広告を使いたい」「問い合わせを増やしたい」は、それぞれ違う条件です。

分類 決めること 例
目標 広告で何を増やしたいか 購入、問い合わせ、動画視聴
キャンペーンタイプ どんな配信の仕組みを使うか 検索、P-MAX、デマンドジェネレーション
掲載先 どこで広告が表示されるか Google検索、YouTube、サイトやアプリ
広告形式 どんな見た目で表示されるか テキスト、画像、動画、商品情報

同じYouTubeへの掲載でも、動画キャンペーン、デマンドジェネレーション、P-MAXなどの選択肢があります。同じ動画素材を使えても、最適化する目標や配信の管理方法が違います。Google広告ヘルプ:キャンペーンタイプの選択

また、作成画面で「販売促進」などの目標を選ぶことと、購入完了を計測できるようにすることは別です。実際に成果を測るには、コンバージョン計測の設定が必要です。

主なキャンペーンタイプを比較する

まず、用途と用意するものを大まかに整理します。掲載先は設定や利用条件によって変わるため、代表的なものを挙げています。

タイプ 主な役割・掲載先 主に用意するもの
検索 検索している人に、検索結果で応える キーワード、広告文、案内先のページ
P-MAX 複数のGoogleの掲載先を横断し、成果獲得を目指す 成果の計測、文章・画像・動画などの素材
デマンドジェネレーション YouTube、Discover、Gmailなどで関心や行動を促す 画像・動画、訴求、対象者の情報
動画 主にYouTubeなどでリーチや視聴を増やす 動画、視聴後に覚えてほしい内容
ショッピング 検索結果などで商品写真・価格を見せる Merchant Centerの商品データ
アプリ 複数の掲載先でインストールやアプリ内行動を増やす アプリ情報、素材、アプリの成果計測
ディスプレイ(移行対象) サイトやアプリの広告枠へ配信する 画像や文章など。移行状況を確認する

Googleはディスプレイキャンペーンをデマンドジェネレーションへ統合する方針を案内しています。2026年10月2日に確認した公式案内では、移行ツールは段階的に提供され、新規作成の一本化や残る対象キャンペーンの自動移行は「今後の予定」とされています。 一律に移行が完了した、と考えず、自分のアカウントの案内を確認してください。Google公式の移行案内

検索:すでに探している人に応える

検索キャンペーンは、商品やサービスを探す検索に対して広告を出す方法です。たとえば、料理教室が「パン教室 体験」と探す人に、体験レッスンを案内する使い方ができます。

検索語句から相手の関心を読み取り、広告文と案内先を合わせられることが特徴です。地域の予約サービスや、比較・検討される商品など、「何と検索する人に届けたいか」を具体的に言える場合に候補になります。

一方、商品カテゴリがまだ知られていない場合や、検索で表現されにくい価値を伝えたい場合は、検索広告だけでは接点が限られます。検索する言葉があっても、それが購入意図なのか、単なる調べものなのかは確認が必要です。

AI最大化設定は、検索キャンペーン内の機能

AI最大化設定(AI Max)は、独立したキャンペーンタイプではありません。検索キャンペーン内で、検索語句とのマッチングや広告素材などを自動化する機能です。P-MAXと名前が似ていますが、別のものです。Google広告ヘルプ:AI最大化設定

「検索を選んだから、登録キーワードと手書きの広告文だけで配信される」と思い込まず、作成時に有効になっている機能も確認します。

P-MAX:成果の目標をもとに、複数の掲載先へ配信する

P-MAX(Performance Max)は、検索、YouTube、ディスプレイ、Discover、Gmail、マップなどを横断して配信するタイプです。コンバージョン数やコンバージョン値などの目標をもとに、入札や配信を最適化します。Google広告ヘルプ:P-MAX

検索広告の広告グループに相当する整理には「アセットグループ」を使います。扱う商品や案内先に合う素材をまとめておき、Googleが掲載先に合わせて組み合わせます。商品販売では、Merchant Centerの商品データを使う方法もあります。

検討するときは、配信先の多さよりも、次を確認してください。

  • 増やしたい成果を、購入や有効な問い合わせなどの行動で定義できているか
  • その成果が正しく計測されているか
  • 商品の特徴を伝えられる文章・画像・動画や、案内先があるか
  • 配信後に、獲得した成果の質まで確認できるか

ここでの判断は、成果を目標に最適化する仕組みから考えたものです。「AIが配信するので、何を成果にするかも任せられる」という意味ではありません。

また、オーディエンスシグナルは、見込み客の特徴をAIに伝える手がかりです。指定した人だけに配信を限定する設定ではありません。Google公式のキャンペーン比較でも、この違いが示されています。

検索テーマも、検索キャンペーンの完全一致キーワードと同じ制限として扱わないようにします。Google広告ヘルプ:検索テーマ

デマンドジェネレーション:画像や動画で関心をつくる

デマンドジェネレーションは、画像や動画などを通じて、商品への関心や購入・問い合わせといった行動を促すタイプです。YouTube、Discover、Gmail、Googleディスプレイネットワークなどで配信できます。Google広告ヘルプ:デマンドジェネレーション

料理教室なら、焼き上がったパンだけでなく、初めての人が生地を作っている様子や、体験当日の流れを見せる使い方が考えられます。「教室を検索していなかったけれど、やってみたい」と感じてもらう接点です。

P-MAXと掲載先が重なる部分はありますが、デマンドジェネレーションではチャネルコントロールを使い、YouTubeショートなどの掲載先を選ぶこともできます。実際に選べる範囲は設定に依存します。Google広告ヘルプ:チャネルコントロール

画像があるだけで選ぶより、「誰に、何を見せると、どんな行動につながりそうか」という仮説を用意して試すと、配信後に振り返りやすくなります。

ディスプレイへの配信と、タイプの名前は別

ディスプレイ広告は、サイトやアプリの閲覧中に目にする画像広告などです。その広告枠のネットワークを、Googleディスプレイネットワーク(GDN)と呼びます。

ディスプレイキャンペーンの統合は、GDNの広告枠そのものがなくなる、という意味ではありません。デマンドジェネレーション内でGDNへ配信する仕組みに移るため、既存キャンペーンの名前と、今後の作成方法を区別して把握します。Google公式の移行案内

動画:見てもらうことを、目的に合わせて設計する

動画キャンペーンでは、YouTubeなどで動画広告を配信します。多くの人に届けるリーチ重視、視聴を増やす視聴重視など、目的に応じた使い方があります。Google広告ヘルプ:動画キャンペーン

料理教室なら、講師の雰囲気や教室の様子を伝える動画が考えられます。認知を増やしたいのか、動画をしっかり見てもらいたいのかで、重視する指標は変わります。

動画の視聴と体験予約は異なる成果です。視聴を目的に配信した結果を、予約件数だけで評価しないよう、出稿前に評価方法を決めます。逆に、予約を増やしたい広告なら、視聴回数だけで成功と判断しないことも必要です。

なお、従来の「動画アクションキャンペーン」はデマンドジェネレーションへの置き換え対象です。古い解説に出てくる「動画でコンバージョンを促進する」という作成手順を、そのまま現在の選択肢として使わないでください。Google公式の動画アクションキャンペーン移行案内

ショッピング:商品データから広告を出す

ショッピング広告では、商品写真、商品名、価格、ショップ名などを表示します。通常のショッピングキャンペーンや、商品データを使うP-MAXから配信できます。

特徴は、検索広告のように配信用キーワードを登録する代わりに、Merchant Centerの商品データをもとに表示対象を決めることです。商品名、説明、価格、在庫などを整える作業が重要になります。Google広告ヘルプ:ショッピング広告

通常のショッピングキャンペーンとP-MAXを比べるときは、商品広告を中心に管理したいのか、商品データに文章・画像・動画なども組み合わせて幅広い掲載先へ配信したいのかを整理します。

料理教室の予約を増やす話と、パン作りの道具をオンライン販売する話では、候補が変わります。単にウェブサイトがあるからショッピング広告を選ぶのではなく、販売する商品と商品データを管理できるかを確かめます。

アプリ:インストールやアプリ内の行動を増やす

アプリキャンペーンは、モバイルアプリのインストールや、利用者のアプリ内行動などを促すタイプです。検索、Google Play、YouTubeなど、複数の掲載先で配信されます。Google広告ヘルプ:アプリキャンペーン

必要なのは、宣伝するアプリと、達成したい成果の計測です。ウェブブラウザで使うサービスへの会員登録を増やしたいだけなら、「アプリ」という名称が近いからといってこのタイプを選ぶ必要はありません。

最初に試すタイプを決める判断表

以下は、ここまでの仕組みをもとにした選定の目安です。成果を保証する順位や、どの事業にも当てはまる正解ではありません。

自社の状況 検討するタイプ 先に確認すること
探している人の検索語句を具体的に言える 検索 検索意図に答える広告とページがあるか
商品画像や価格を見せて販売したい ショッピング、商品データを使うP-MAX 商品データと購入計測が整っているか
使う場面を見せることで関心を持ってもらえそう デマンドジェネレーション 画像・動画の訴求と、視聴後の案内先があるか
リーチや動画視聴を目的として評価できる 動画 何を覚えてもらい、どう評価するか
成果を計測でき、掲載先を広げたい P-MAX 成果の質と素材を継続して確認できるか
モバイルアプリを広めたい アプリ インストール後も含む計測ができるか

料理教室の体験予約なら、まず「近くの教室を探している人」に応える検索広告を候補にできます。体験の様子を見せる素材があり、検索前の人に関心を持ってもらいたいなら、デマンドジェネレーションも候補です。同じ事業でも、届ける相手と役割によって選ぶタイプが変わります。

最初から複数のタイプを同時に増やすより、予算内で結果を評価できる範囲に絞るほうが、次の判断をしやすくなります。

出稿前に、選んだ理由を書き残す

候補を選んだら、次を埋めてみてください。キャンペーンタイプの名前だけ決めるより、配信後に続けるか、何を直すかを考えやすくなります。

広告で増やしたい成果:
届けたい相手と、その人が今していること:
選ぶキャンペーンタイプ:
そのタイプを選ぶ理由:
用意できる文章・画像・動画・商品データ:
広告から案内する先:
成果の計測は確認できたか:
使える予算と、見直す時期:
続ける・見直す判断に使う指標:

タイプを選んだ後に、キャンペーン、広告グループ、広告、キーワードをどう組むかは、Google広告の構造と配信の仕組みで確認できます。

運用開始後に広告の数字から改善点を整理したい場合は、商略AIのGoogle広告分析も利用できます。まず、今回の広告で増やしたい成果と、選んだタイプの役割を言葉にしておくと、数字の変化を判断する土台になります。